ジョーカー
原題: Joker
2019 · 2時間2分 · ハリウッド · ★ 8.1 (27,635件)
- 犯罪
- スリラー
- ドラマ
1981年、犯罪が多発する大都会ゴッサムシティ。ピエロの仕事をしているアーサーは貧しく、老いた母親ペニーと暮らす上、突然笑いだしてしまうという心の病に悩むが、TV界の人気司会者フランクリンを憧れの対象にして日々耐え忍んでいた。ある日、失業したアーサーは地下鉄で、女性客に嫌がらせをしていた男性3人組を偶然持っていた拳銃で皆殺しにしてしまう。以後アーサーは、自身の心にあった怒りを解放させていく。
3 行で分かる
スポイラーなし。物語の入口、観賞体験、観終わったあと。
- 1 道化師アーサーが、母を介護しながら底辺の暮らしをしている。彼は、社会に存在を認められたいと願っている。
- 2 暴力と尊厳の喪失のなかで、アーサーは少しずつジョーカーへと変貌していく。階段を踊り降りるシーンの解放感。
- 3 観終わったあと、孤独の暴発という現代の問いが胸に詰まり、ホアキンの表情が長く脳裏にこびりつく。
6軸スコア
この映画を観た観客の感情体験を6方向で分解。
なぜこのスコアか 余韻:階段ダンス、TV番組での暴発、孤独な笑い、母との関係。アーサーの「笑い」は神経症状で、観客は笑わない。
- レーダー凡例:
- 泣ける
- 怖い
- 笑える
- 頭を使う
- 没入度
- 余韻
※ prismflick 独自の 6 軸基準による評価です。観方や受け取り方は人によって異なります。 仕組みを見る →
観終わった感情
この映画を観た後に残る感情の手触り。
観終わったあと、孤独の暴発という現代の問いが胸に詰まる。ホアキンの表情と階段のシーンが、長く脳裏にこびりつく。
深掘りレビュー
6軸スコアの根拠を、シーンの記憶ベースでもう一段深く。
どんな一本か
アメコミの悪役の名を冠しているが、実態はヒーロー映画ではなく、孤独な男の転落を描く社会派ドラマだ。病気の母を介護しながら大道芸人として働くアーサーが、社会から段階的に尊厳を剥がされ、ジョーカーへ変わっていく。2019 年のベネチアで金獅子賞を獲ったことが示す通り、これは「コミック映画の姿をした 70 年代風の人間ドラマ」として観るのが正しい。
笑える 0.5——タイトルに反する数字の理由
道化師の映画なのに、観客が笑う場面はほぼない。アーサーの笑いは感情と無関係に発作的に出てしまう症状として描かれ、笑い声が響くたびに場の空気が凍る。タイトルや設定から「コメディ要素があるのでは」と推測すると完全に外す作品で、当サイトが「タイトルではなく実態でスコアを付ける」一例でもある。
怖い 4.5 と泣ける 4.5 が同居する異常さ
この 2 軸が同時に 4.5 に達する作品はほとんどない。怖さは、暴力描写の量ではなく「彼の理屈が一瞬わかってしまう」ことから来る。社会のセーフティネットが切られ、信じたものに裏切られ、最後の一線が静かに越えられていく過程に飛躍がないのが、いちばん怖い。同時に、誰にも見られていない男の孤独はまっすぐ泣ける軸を刺してくる。観客は同情と恐怖を同じ場面で同時に味わわされる。
合う気分・合わない気分
精神的に余裕のある時に観るべき映画。落ち込んでいる時期に観ると、引きずられる重さがある。痛快さや救いは一切ないので、エンタメとしてのバットマン関連作を期待すると当てが外れる。ホアキン・フェニックスの演技を観るためだけでも価値はある。
2〜3日後に残るもの
階段を踊り降りるあの数十秒の解放感と、その解放が何を意味してしまうのかという不穏さ。地下鉄の蛍光灯、痩せた背中。余韻 5.0 は、心地よさではなく「問いが消えない」ことの数字だ。
配信先
日本リージョンの配信状況(TMDB 経由・JustWatch 提供)。リンクは各サービスでの作品検索ページに遷移します。アフィリエイト広告を含みます。
- Hulu 見放題 検索 →
- U-NEXT 見放題 検索 →
- Amazon Prime Video レンタル 検索 →
- Apple TV レンタル 検索 →
- Google Play Movies レンタル 検索 →
- FOD レンタル 検索 →
DVD・Blu-ray を探す: Amazon で検索 →
この映画と似た感情の作品
6 軸ベクトルのユークリッド距離が近い順に上位 5 件。合致度は 0〜100%。