LOGAN/ローガン
原題: Logan
2017 · 2時間18分 · ハリウッド · ★ 7.8 (20,342件)
- アクション
- ドラマ
- サイエンスフィクション
2029年、この25年間で新たなミュータントは生まれておらず、彼らの存在は絶滅の危機に瀕している。かつて「ウルヴァリン」の名で知られていたローガンことジェームズ・ハウレットはテキサス州で運転手として働き、メキシコ国境の向かい側に位置する放棄された製錬工場でキャリバンやチャールズ・エグゼビアと共に暮らしていた。ある日、ローガンはガブリエラ・ロペスから、ローラという名の11歳の少女をノースダコタ州にある「エデン」まで送り届けて欲しいという依頼を受ける。
3 行で分かる
スポイラーなし。物語の入口、観賞体験、観終わったあと。
- 1 老いたウルヴァリンが、メキシコ国境の倉庫で、認知症のチャールズ・エグゼビアの世話をしながら隠れて生きている。
- 2 ある日、自分と同じ能力を持つ少女ローラが現れ、ローガンは最後の戦いに駆り出される。
- 3 観終わったあと、長く付き合ったヒーローの死に立ち会った重みと、家族の幻が長く胸に残る。
6軸スコア
この映画を観た観客の感情体験を6方向で分解。
なぜこのスコアか 余韻:チャールズの暗殺、ローレンとローガンの最期「So this is what it feels like」、X字に裏返された墓標。ヒーロー映画を超えたネオ西部劇、ヒュー・ジャックマンのフィナーレ。
- レーダー凡例:
- 泣ける
- 怖い
- 笑える
- 頭を使う
- 没入度
- 余韻
※ prismflick 独自の 6 軸基準による評価です。観方や受け取り方は人によって異なります。 仕組みを見る →
観終わった感情
この映画を観た後に残る感情の手触り。
観終わったあと、長く付き合ったヒーローの死に立ち会った重みが、胸に深く残る。
深掘りレビュー
6軸スコアの根拠を、シーンの記憶ベースでもう一段深く。
どんな一本か
2029 年、ミュータントがほぼ絶滅した世界。老いて治癒能力も衰えたローガンが、認知症の恩師チャールズを介護しながら隠れ住んでいる——そこに自分と同じ爪を持つ少女が現れる。ヒュー・ジャックマンが 17 年演じたウルヴァリンの最終作にして、ヒーロー映画の枠を脱ぎ捨てたネオ西部劇。R 指定で描かれる暴力と老いは、シリーズのどの作品とも質感が違う。
泣ける 4.5・余韻 4.5 の根拠
本作の涙は「ヒーローの死」への涙ではない。家族を持てなかった男が、最期の数日だけ疑似家族を得てしまう物語への涙だ。農家で過ごす夜、チャールズが「こういう夜のことだ、人生というのは」と語る静けさが、後の惨劇の重さを倍にする。そしてラスト、ローラが十字架を抜いて X の字に倒し直す数秒——17 年分の物語がこの無言の所作に集約される。余韻 4.5 は、この墓標の画が何日も消えないことへの数字だ。
怖い 2.5・笑える 0.5 の質感
爪が肉を裂く描写は歴代で最も生々しく、「観るのに勇気がいる」成分が確かにある。ユーモアはほぼ排除され、あるのは疲れ切った男たちの皮肉だけ。西部劇『シェーン』の引用が示す通り、本作は最初から弔いの映画として設計されている。
合う気分・合わない気分
X-MEN シリーズに思い入れがあるほど深く刺さるが、単体でも「老いと贖罪の映画」として成立する。ヒーロー映画の爽快感を求める夜には絶対に選ばないこと。重さを受け止める体力のある日に。
2〜3日後に残るもの
「So this is what it feels like」という最期の言葉、横向きに倒された十字架、少女の手を握る傷だらけの手。ヒーローの死というより、一人の男の人生の終わりとして残り続ける。
配信先
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