アバター
原題: Avatar
2009 · 2時間42分 · ハリウッド · ★ 7.6 (33,886件)
- サイエンスフィクション
- アクション
- アドベンチャー
西暦2154年。人類は惑星ポリフェマスの最大衛星パンドラに鉱物採掘基地を開いている。この星は熱帯雨林のような未開のジャングル覆われていて獰猛な動物と”ナヴィ”という先住種族が暮らしており、森の奥には地球のエネルギー問題解決の鍵となる希少鉱物の鉱床がある。この星の大気は人間に適さないので屋外活動にはマスクを着用する必要があり、ナヴィと意思疎通し交渉するために人間とナヴィの遺伝子を組み合わせて人間が作りあげた”アバター”が用いられた。
3 行で分かる
スポイラーなし。物語の入口、観賞体験、観終わったあと。
- 1 戦争で足を失った海兵隊員ジェイクが、惑星パンドラで先住民ナヴィの体に意識を移される。
- 2 3D 映画の革新と、生態系まで作り込まれた世界観で、観客はパンドラそのものを体験する。
- 3 観終わったあと、パンドラの森の光と音が脳に焼き付き、物語より「行ったことのある場所」として記憶に残る。
6軸スコア
この映画を観た観客の感情体験を6方向で分解。
なぜこのスコアか 余韻:パンドラの夜光森、ホームツリー崩壊、I See You。視覚体験としての異世界没入が突出。
- レーダー凡例:
- 泣ける
- 怖い
- 笑える
- 頭を使う
- 没入度
- 余韻
※ prismflick 独自の 6 軸基準による評価です。観方や受け取り方は人によって異なります。 仕組みを見る →
観終わった感情
この映画を観た後に残る感情の手触り。
観終わったあと、パンドラの森の光と音が脳に焼き付く。物語より、世界そのものを観に行った感覚が長く残る。
深掘りレビュー
6軸スコアの根拠を、シーンの記憶ベースでもう一段深く。
どんな一本か
2009 年、この映画は「3D で映画を観る」という体験そのものを発明し直した。物語は植民地主義への批判を骨格にしたシンプルなもので、展開の予想はつく。それでも本作が映画史に残るのは、惑星パンドラという場所を、植物の発光から生き物の骨格、ナヴィの言語まで含めて「実在する場所」の解像度で作り込んだからだ。観客は物語を追うというより、ジェイクと一緒にパンドラに滞在する。
没入度 5.0——6 軸でこの数字が出る数少ない作品
当サイトの基準では、没入度 5.0 は「世界観の構造が脳に焼き付くレベル」にしか付けない。本作はその代表例だ。夜の森が一面に発光する場面、浮遊する山々、巨大な翼竜との飛行。視覚の豪華さだけなら他にもあるが、パンドラは生態系として設計されている——植物と動物と先住民の暮らしがひとつの理屈でつながっている——から、記憶に「場所」として残る。一方で頭を使う 2.0・泣ける 2.5 という数字の通り、物語自体の起伏は控えめ。この凹凸の激しさが本作の正直なプロフィールだ。
合う気分・合わない気分
大画面で観られるなら、それだけで選ぶ価値がある一本。逆に、スマホの小さい画面で観るのは本作の核を捨てる観方になってしまう。脚本のひねりや意外な展開を求める気分には向かない。「どこか遠くへ行きたい」気分の夜に、162 分の旅行として観るのが正しい使い方だと思う。
2〜3日後に残るもの
ホームツリーが崩れ落ちる轟音と、夜光の森を歩く足元の光。「I See You」という挨拶の意味。数日経って思い出すのはストーリーの筋ではなく、パンドラの光と音だ。余韻 3.5 は「物語の余韻」ではなく「旅の記憶」の数字である。
配信先
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