羊たちの沈黙
原題: The Silence of the Lambs
1991 · 1時間58分 · ハリウッド · ★ 8.3 (17,909件)
- 犯罪
- スリラー
- ドラマ
若い女性の皮膚を剥ぎ落とし、その死体を川に流すという残忍な連続猟奇殺人が発生した。 犯人の仮称を冠し“バッファロー・ビル事件”と呼ばれるこれを解決するため、FBI訓練生のクラリスは、クロフォード主任捜査官からある任務を課される。それは、元は天才的な精神科医であり、自分の患者を食したため現在は州立精神病院に措置入院されているレクター博士を訪ね、バッファロー・ビルの精神状態を解明させるというものだった。 クラリスから依頼されたレクターは、その引き換えとしてクラリスに、彼女自身の過去を語らせる。
3 行で分かる
スポイラーなし。物語の入口、観賞体験、観終わったあと。
- 1 FBI 実習生クラリスが、連続殺人犯のプロファイリングのため、収監中の元精神科医ハンニバル・レクターと面会する。
- 2 牢の中の知性的な怪物との会話劇が、別の連続殺人犯を追う物語を呼吸のようにドライブさせる。
- 3 観終わったあと、レクター博士の知性と狂気が頭の隅から離れず、知的な恐怖がじわじわ残る。
6軸スコア
この映画を観た観客の感情体験を6方向で分解。
なぜこのスコアか 余韻:レクター博士の鉄格子越しの会話、「肝臓をそら豆とキャンティで」、バッファロー・ビルの井戸とローション、「It puts the lotion in the basket」、マスクと縛り上げの脱獄。心理サスペンスの金字塔。
- レーダー凡例:
- 泣ける
- 怖い
- 笑える
- 頭を使う
- 没入度
- 余韻
※ prismflick 独自の 6 軸基準による評価です。観方や受け取り方は人によって異なります。 仕組みを見る →
観終わった感情
この映画を観た後に残る感情の手触り。
観終わったあと、レクター博士の知性と狂気が頭の隅から離れなくなる。観るのに勇気がいる、知的な恐怖がじわじわ残る。
深掘りレビュー
6軸スコアの根拠を、シーンの記憶ベースでもう一段深く。
どんな一本か
FBI 実習生クラリス・スターリングが、連続殺人犯バッファロー・ビルを追うため、収監中の元精神科医にして食人鬼ハンニバル・レクターの知恵を借りに行く 1991 年作。アカデミー主要 5 部門を独占した、サイコスリラーというジャンルの完成形だ。怪物が檻の中から一歩も出ないまま映画全体を支配する、という構造がすべての源泉になっている。
怖い 4.5 の根拠
本作の恐怖は二層ある。ひとつはレクターの知性——初対面の数分でクラリスの出自を言い当てる、ガラス越しの「読まれる」恐怖。もうひとつはバッファロー・ビルの井戸とローションの生理的な恐怖だ。そして暗視ゴーグル越しに手を伸ばされる終盤は、観客だけが見えている逆転の構図で息を止めさせる。ジャンプスケアに頼らず「観るのに勇気がいる」を積み上げた 4.5 である。
頭を使う 4.0・余韻 4.5 の中身
レクターとの面会は等価交換(quid pro quo)のルールで進み、観客はクラリスと一緒に、彼の比喩と謎かけを解読しながら捜査を進めることになる。会話そのものが捜査であり戦いでもある構造への 4.0。余韻 4.5 は、事件解決の爽快感を「お友達を夕食に迎えるところでね」という最後の電話が静かに上書きしてくる、あの不穏な後味への数字だ。
合う気分・合わない気分
知的な緊張に集中したい夜、一級のスリラーを浴びたい気分に。グロテスクな直接描写は実は少ないが、心理的な圧は強烈なので、就寝前の軽い一本には向かない。笑える 0.5・泣ける 1.0、息抜きはない。
2〜3日後に残るもの
「子羊の悲鳴は止んだかね、クラリス」という問いと、ガラスに触れる指。地下の井戸の暗さより、レクターの静かな声のほうが長く耳に残る。
配信先
日本リージョンの配信状況(TMDB 経由・JustWatch 提供)。リンクは各サービスでの作品検索ページに遷移します。アフィリエイト広告を含みます。
DVD・Blu-ray を探す: Amazon で検索 →
この映画と似た感情の作品
6 軸ベクトルのユークリッド距離が近い順に上位 5 件。合致度は 0〜100%。